肺魚

肺魚

肺魚のプロフィール

和名:肺魚

学名:Protopterus

網:硬骨魚綱

亜網:肺魚亜綱

体長:50~80cm

分布:オーストラリア、南アメリカ、アフリカ

環境:淡水

魚とは思えない形態を持った肺魚。ですが、この肺魚の形態には列記とした歴史と理由があるのです。また、パッと身では分からない知られざる肺魚の生態についても。

肺魚の生態について

肺魚の出現時期

一億と五千年はその姿に変化が起きていないといわれている肺魚。これが事実であれば、肺魚は恐竜たちが生きていた時代に当たるジュラ紀に発生したことになるのですが、肺魚(プロトプテルス)と呼ばれる種類の魚は多くの種類があり、厳密な肺魚の発生時期は恐竜よりも早いデボン紀と言われています。

肺魚の形態的特長

魚に必ずある部分といえば、ヒレなのですが、肺魚には私たちがよく知っているような胸ビレと尻ビレはついていません。肺魚のヒレは、まるでムチのような形状をしています。これは肺魚だけに見られる形態的な特徴です。また、このヒレの部分を肺魚はまるで自分の手足のように使う様子も見られます。これは、肺魚が魚類と両生類の間に存在する生物であることを示しているものでもあります。また、他の魚にはない器官として「鼻」があります。

肺魚の生態的特長

肺魚。その名前だけを聞くと「どんな魚だ?」と思ってしまいますよね。ですが、この肺魚という名前は、とても肺魚という魚にピッタリの魚です。というのも、肺魚はその名前の通りに肺を持つ魚なのです。ですから、エラ呼吸もするのですが、水面に口先を出して呼吸する様子も見られます。肺魚において肺呼吸の存在は、成体に近づくにつれて大きくなり、肺魚が完全な成体になったときに肺呼吸ができない環境では、おぼれて命を落としてしまうほどだといいます。

また、肺魚は夏眠という習性もあります。肺魚の原産地となるオーストラリアなどでは、夏になると肺魚が生息している場所に乾期が訪れると、水が干上がってしまいます。こうなったときに肺魚は夏眠をして、乾期がすぎるのを我慢強く待ちます。これも、肺魚が生きた化石として生き残ることができた理由のひとつでしょう。

肺魚の餌と捕食方法

肺魚は動物質の餌を主に食べます。あまり肺魚は目が発達しておらず、捕食はあまり得意ではありません。ですが、ヒレを使って器用に餌を探し出します。そして、餌となる獲物が自分の目先をかすめていくと、バクリ!と獲物に食いつきます。その素早さはなかなかのものです。

また、捕食後の餌の食べ方もユニークです。肺魚には胃がないため、消化しやすいように物を噛むという習性があるのです。なので、餌を食べると肺魚は口を動かしてモグモグと餌を食べます。これは、なかなか愛嬌のある姿だと思います。

肺魚(肺魚)の飼い方

特徴的な生態を持つ肺魚ですが、観賞魚として飼育することも可能です。傾向として、成熟した肺魚が取引される値段は一般的に見て安いとは言いがたい値段で取引がなされています。しかし、希少な種でもあるのですから、当選といえば当然ですね。

肺魚を飼育するに当たって気をつけることは、水温と水質、そして空間についてです。肺魚は基本的に暖かい地方を原産としますので、日本では飼育するためにヒーターの購入はさけられないかと思います。また、水質も重要です。古代魚なので、多少は環境に対して耐える能力はあるのですが、一度問題が起こると回復の見込みはほとんどなので、慎重に扱ってあげる必要があります。通常であれば、水槽の水は大よそ水槽の大半を占める必要があります。ですが、肺魚はエラ呼吸だけでは生きていくために必要な空気を得ることはできません。なので、水槽の上5cm程度は開けておいてあげる必要があるそうです。また、肺魚が水槽から抜け出さないように、水槽のふたの上に重石をつける必要もあるそうです。

肺魚の生息地域と見られる場所

肺魚の生息地として知られているのは、オーストラリアですね。オーストラリアに生息している肺魚は、肺魚の中でも特に歴史が古く、古代魚といえる肺魚です。しかし、この肺魚は絶滅が危惧されている貴重な肺魚でもあり、ワシントン条約によって保護されている存在でもあります。ですが、ここ最近になって、肺魚の養殖が成功し、養殖個体の肺魚であれば、取引が可能となっています。これによって、設備の整った水族館では続々と肺魚が購入され、飼育と展示が行われています。個人で飼育するときよりも、広い環境でのびのびと育っていることも手伝ってか、水族館で飼育されている肺魚はとても見ごたえのある個体であることが多いです。一度、肺魚のダイナミックさに触れてみてはいかがでしょうか?

肺魚(肺魚)の種類

肺魚とは、肺で呼吸をする魚類のことをさしています。そのため、肺魚と分類される魚は古代魚の中は多いといえます。では、そんな肺魚の中でもメジャーな肺魚についてご紹介します。

オーストラリア肺魚(ネオケラトドゥス・フォルステリ)

オーストラリア原産の肺魚で、近年養殖によって繁殖された個体のみがマイクロチップをつけることによって、やっと日本の業者、個人ともに飼育が可能になった種類です。水族館などでは、「生きた化石」の目玉の生物として展示されていることが多いです。性質的には、他の肺魚とは違い比較的穏やかな性格をした種類の肺魚だといわれています。

プロトプテルス・エチオピクス

肺魚の中でも、かなり大型になる種類の肺魚です。記録では200cmにまでなるといわれています。個人での飼育も可能で、個人での飼育では100cmほどにまで成長したといわれています。飼育できる肺魚の中でもは、最大といっても良い種類なので、あまり大きな種類が変えない場合は、この種類はさけるべきかと思います。もし、逆に多き個体を飼育したいという場合には、ビクトリアというタイプを探してください。このタイプが比較的大きく育つそうです。

プロトプテルス・アンフィビウス

肺魚の中でも小型といえる肺魚です。しかし、あくまで肺魚は大型の魚ですから、小さいといっても良好に成長した場合には、50cmにはなるので、間違っても小さいとはいえません。ですが、小さな肺魚を飼育してみたいと思った方にはオススメの種類といえます。