カワウソ

カワウソ

カワウソのプロフィール

和名:カワウソ

学名:Lutra lutra

目:ネコ目(食肉目)

科:イタチ科

体長:40~80cm

分布:南極・オーストラリア以外全域

環境:水辺

短い毛に長い尻尾を持ったカワウソは、ちょっとプレーリードッグやフェレットに形が似ているようにも思いますよね。ペットとして飼いたいと思っている人も多いのではないでしょうか?でも、カワウソという生きた化石は、現在個体数が減少している貴重な存在になりつつあるのです。

カワウソの生態について

カワウソの出現時期

カワウソが地球上に出現したのは、今から200万年以上前の新生代第三紀の末です。ネコ目(食肉目)が誕生したのは、第三紀の初期です。この当時のネコ目(食肉目)たちの形は、現在のカワウソよりももっと小さかったようです。時間をかけて捕食する動物が巨大化していくに従い、ネコ目の動物も大きくなっていったのでしょう。

カワウソの形体的特長

カワウソは、水辺に生息している動物ですから、水中でも動きやすいような体の特長をもっています。ひょろっと細長く、尾っぽは太く平べったく体の半分近くの長さがあります。体が細長いのは水の抵抗を少なくして進むことができるからです。手足は短く、水中でもスイスイと泳げるように、指の間には水かきがついています。カワウソは陸上にもあがりますが、水中で素早く動けるような形態をしているのです。カワウソは、水中では呼吸できません。そんなカワウソは、水中にいても水が入ってこないように、水に潜る時は鼻と耳に水が入らないように、閉じてしまいます。体毛はとても滑らかであるために、毛皮用として狙われることも多かったのです。

カワウソの生態的特長

夜行性のカワウソは、昼間は縄張り内に数ヶ所ある休憩する場所で眠っていることが多い動物です。夜の間に餌を捕まえ食べるのですが、全部食べてしまうのではなく、自分の縄張りを示すために少し食べ残して、岩の上などに置いておきます。巣はこれとは別に、陸の木の下などに穴を掘ってつくります。また、カワウソはとても頭の良い動物で、自然の岩などを利用して滑り台に見立てて、滑って遊んだりすることもあるんですよ。

カワウソの餌と捕食方法

カワウソが住んでいる川や海に生息している魚やカニやエビ、カエルなどを食べます。また、これら以外も、水辺に来た小さな哺乳類や鳥を捕まえて食べることもあるんですよ。魚の動きと比べると、どうしてもカワウソの方が遅いので、カワウソは比較的動きが鈍い魚を捕まえて食べています。

カワウソの繁殖方法

カワウソは2歳くらいになると繁殖できるようになります。1年に1回程度、子どもを2~4頭産みます。1年近くは親子で共に生活し、親が子に泳ぎ方や餌のとり方などを教えていくのです。

カワウソの飼い方

ニホンカワウソを飼うことはできませんが、コツメカワウソであれば飼うことも可能です。ですが、カワウソはワシントン条約の関係もあり、輸入する場合は手続きに時間がかかります。また、価格も数十万円するのが一般的なので、金銭的に余裕がある場合は飼ってみてはいかがでしょうか?

カワウソの生息地域と見られる場所

日本には『ニホンカワウソ』という種類が全国各地いましたが、毛皮のために乱獲され、現在は絶滅したと考えられています。ニホンカワウソ以外には世界中に分布していますが、いずれもなかなか姿を見ることはできません。もし、野生のカワウソを見たいと思ったのであれば、夜間の水辺に行くともしかすると見ることができるかもしれません。ニホンカワウソ以外の種類であれば、動物園や水族館でそのかわいらしい姿を見ることができます。

カワウソの種類(仲間)

現在、カワウソと呼ばれる種類は11種類います。その中でも代表的なカワウソを紹介しましょう!

コツメカワウソ

カワウソの中で一番小さな種類です。名前の通り、他のカワウソに比べて爪が丸くて小さいのが特徴的です。この種類はペットとして時々販売されているので、自宅で飼うことも可能ですが、数十万円と高価です。動物園でもよく見かける種類ですね。

オオカワウソ

こちらはカワウソの中で一番大きい種類です。体長も1.5m近くにまでなるかなり大きなカワウソです。水陸両方を行動することが多いカワウソですが、オオカワウソは水の中で過ごすことが多いです。毛皮としても人気があったため、乱獲され現在はほとんど見ることができない、幻のカワウソでもあります。

ユーラシアカワウソ

カワウソの中で、一番分布地域が広いカワウソです。北アメリカのほぼ全土にいるんですよ。繁殖力もあるカワウソで、動物園でもコツメカワウソと並びよく飼育されています。