カブトガニ

カブトガニ

カブトガニのプロフィール

和名:カブトガニ

学名:Tachypleus tridentatus

目:カブトガニ目

科:カブトガニ科

体長:50〜60cm

分布:アジア・アメリカの一部

環境:干潟などの泥の上

カブトガニもシーラカンスと同じくらい、生きた化石として知られていますよね。上から見ると、確かに兜をかぶった甲羅に覆われている不思議な形をした生き物です。三葉虫にも似た形をしているカブトガニは、どんな生き物なのでしょうか?

カブトガニの生態について

カブトガニの出現時期

カブトガニが出現したのは、他の生きた化石と比べてもかなり古く、今から5億年近く前から地球上に存在していたことが化石からわかっています。今の形になってからでも2億年以上が経過しています。2億年もの長い間、姿を変えることなく生息していることは、奇跡的なことといってもよいでしょう。『三葉虫』の名を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。カブトガニは、三葉虫と同じ時代を生きていたのです。

カブトガニの形体的特長

カブトガニは「カニ」という名前はついていますが、カニの仲間ではなく、クモの仲間に近いことが判明しています。カブトガニという名は、裏側にひっくり返してみたとき、カニに見えたからつけられたのでしょうね。カブトガニは丸い甲羅に、尾剣と呼ばれる長い尻尾のようなものが生えています。甲羅の下には足と体があります。甲羅の形があるおかげで、泥の上を移動しても沈むことはありません。普段は、干潟に生息しているイメージがあるカブトガニですが、泳ぐこともできます。泳ぐ時は、甲羅を下にして仰向けになり、尾剣を動かしながらすすみます。

カブトガニの生態的特長

カブトガニは、孵化してから成体になるまで14〜15回もの脱皮を繰り返して大きくなっていきます。通常、オスよりもメスの方が大きいのですが、これは脱皮の回数が違うためです。メスの方がオスよりも1回脱皮回数が多いためです。カブトガニの体はとても複雑なため、脱皮も簡単にはできません。脱皮中に死んでしまうカブトガニもいるのです。成体になったカブトガニのオスとメスの見分け方は、正面から見るとすぐにわかります。メスは甲羅部分が平たんになっているのですが、オスは真ん中部分が少し盛り上がり、甲羅の下の足が見える形をしています。これは、カブトガニがつがいになると、オスがメスの後ろにぴったりくっついて移動することがあります。そのために、カブトガニのオスは甲羅の正面が盛り上がっているのではないかと言われています。

カブトガニの餌と捕食方法

カブトガニは海の浅い部分に生息しているアサリやゴカイを食べて生きています。おなか側の部分に口があるため、上から見ると甲羅でカブトガニが餌を食べる様子を見ることはできません。もし、カブトガニが餌を食べるのを見たいのであれば、底が透明の板になっているところに入れて、下からのぞきこむ必要があります。

カブトガニの繁殖方法

カブトガニは卵を海の浅瀬の砂の中に産みます。時期は7〜8月頃の夏、大潮の日です。哺乳類のように自分であたためるのではなく、太陽によって温められた砂の熱で孵化します。孵化したばかりのカブトガニの幼生は化石である三葉虫の形に似ているので『三葉虫型幼生』とも呼ばれているんですよ。

カブトガニの生息地域と見られる場所

日本でカブトガニが生息している場所は、西日本の海岸沿いの一部です。主に瀬戸内海や九州地方の潮の満ち引きが大きい、干潟がある場所です。カブトガニの色は、干潟の泥の色と似ているのでパッと見ただけでは、とても見つけづらいです。泥に完全に埋まっているわけではないのですが、カブトガニの甲羅の上にも泥がついているので、遠くからではわかりません。カブトガニの動き回った跡をたどっていくと、カブトガニをみることができますよ。ですが海岸がどんどん埋め立てられているせいで、干潟は少なくなり、カブトガニの生息地域も減少しています。今やカブトガニは絶滅寸前とまでいわれているのです。このままでは、私たちは野生のカブトガニを見ることができなくなってしまうかもしれません。

カブトガニの種類(仲間)

カブトガニは、世界中で4種類に分けることができます。それぞれ甲羅や足の形が若干違い、染色体の数も異なります。

カブトガニ

日本や台湾、フィリピンやベトナムなどの東南アジアに生息しています。上から甲羅の部分を見ると、へこみがあるのが特徴です。カブトガニの種類の中では一番大きくなります。

マルオカブトガニ

マレーシアやジャワ島などの東南アジアに生息しています。名前の通り他のカブトガニと異なり、尾の断面が丸くなっています。カブトガニの中では小さく、30cm前後しかありません。

ミナミカブトガニ

マルオカブトガニとほぼ同じ、東南アジアに生息しています。甲羅部分はマルオカブトガニと似ていて、つるっとしていますが尾の断面の違いでわかります。また、マルオカブトガニよりも大きいです。

アメリカカブトガニ

アメリカにしか生息していないカブトガニで、北アメリカの東海岸の一部に生息しています。他のカブトガニと違い、2番目の足がハサミ状になっています。このアメリカカブトガニだけが他の3種とは生息地も全く違いますし、属も異なります。